自動車部品製造業の損害保険
2022年10月のピックアップ

今月の損害保険、ご相談事例などを紹介します。
茨城県の法人自動車部品製造業のS様
茨城県の自動車部品の加工・輸送用機械器具製造業のS様。工場内での加工・検査作業中の従業員、第三者へのケガ。納品先でフォークリフトを借りての荷下ろし中の事故、その他にも火花発生による建物火災。製造業には様々な損害リスクが潜んでいると言います。弊社からは賠償事故には統合賠償責任保険ビジサポ、従業員のケガについては労災あんしん保険、建物火災や自然災害にはビジネスプロパティをご提案させていただきご契約となりました。労災あんしん保険については、従業員のケガは政府労災保険と労災あんしん保険との区分けをしっかり説明をしてご納得いただき労災上乗せ保険(労災あんしん保険)の必要性を感じてくださったようです。
自動車部品製造業の賠償責任事故や労災事故にはどのような種類がある?
賠償責任事故とは、事業活動中に発生した事故によって、第三者に損害を与え、その損害を賠償する責任が発生する事故です。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 賠償責任事故の例
- 製造した部品に欠陥があり、それが原因で自動車に不具合が生じ、人身事故や物損事故が発生した場合
- フォークリフトの運転ミスによる衝突事故、機械の誤作動による挟み込み事故など
- 工場における火災、溶剤の引火爆発など
- 特許権や商標権を侵害する部品の製造販売
- 製造・出荷した自動車部品が折れて事故が発生するおそれがあることが判明したため、出荷した製品の回収を行った。
- 製造工場に設置していた看板が落ちて、工場に来ていた運送業者に、大ケガをさせてしまった。
- 発注元より預かっていた原材料をボヤにより燃やしてしまった。
労災事故とは、労働者が仕事中に負った病気やけがを指します。自動車部品製造業においては、以下のような労災事故が特に発生しやすい傾向があります。
- 労災事故の例
- プレス機やロボットなどの機械による挟み込み事故、切断事故など
- 路面状態の悪い通路での転倒、作業中の落下など
- 塗装作業や溶接作業における有機溶剤や金属粉塵の吸入、皮膚への接触など
自動車部品製造業に必要な損害保険とは?
自動車部品製造業において必要な損害保険は、主に以下の3つと弊社は考えています。
- 賠償責任保険
賠償責任保険は、事業者が第三者に対して損害を与えた場合に、その損害を補償する保険です。自動車部品製造業においては、作業中の事故や、部品製造後の欠陥などによって第三者に損害を与える可能性があるため、賠償責任保険は必須となります。尚、自動車部品製造業の賠償責任保険は製造販売後の事故の補償を充実させておくとよいでしょう。
- 業務災害総合保険(労災上乗せ保険)
労災上乗せ保険は、事業者が従業員に対して労働災害や業務上疾病によって発生する損害を補償する保険です。自動車部品製造業においては作業が多いため、従業員の安全確保は非常に重要です。政府労災保険とは別に万が一の事故に備え、労災上乗せ保険に加入すると良いです。
- 企業財産総合保険(事業向け火災保険)
企業が所有する工場、事務所、倉庫などの建物や、機械設備、商品などを火災や風災などの様々な事故から守る保険です。例えば、自動車部品製造をする工場に発生した火災などの災害に対して保険金を受け取ることができます。
これらの損害リスクに備えるには次の保険加入をおすすめします。
- 統合賠償責任保険ビジサポ
- 労災あんしん保険
- 企業財産総合保険
保険料は、売上高、保険の内容や補償金額、補償範囲によって異なります。具体的な保険商品や保険料については、弊社に直接相談されることをおすすめします。

自動車部品製造業におすすめの賠償責任保険の特約
自動車部品製造業向け賠償責任保険の補償について、特約の付帯を選択するのは非常に大切です。契約者が「事故が起きているのだから加入している賠償責任保険で対象になるだろう」という安易な考え方は特約の付帯状況によって対象となる場合とならない場合がありますので注意が必要です。
自動車部品製造業の事業者は、この補償内容はどのような事故が対象になるのか?を掴んでおくことも大切ですが、特約には専門用語が多く契約者がその特約を理解するのは、難易度が高いと思います。よって、専門家であるプロの代理店には、ある程度おまかせのプランニングをしてもらうと良いでしょう。
弊社がおすすめする自動車部品製造業におすすめの賠償責任補償の特約は次の通りです。
賠償責任補償の特約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
施設業務※1 | 対物超過復旧費補償特約 | 財物損壊を伴わない使用不能損害補償特約 | 被害者治療費等補償特約 | クレーム等対応費用 |
生産物※2 | 生産物・仕事の目的物自体損壊補償特約 | 不良完成品損害 | リコール事故 | 対物超過復旧費補償特約 |
※1「施設の管理」「仕事の遂行」等に伴う賠償事故を補償するもの
※2 製造業者が行った仕事の結果が原因で、他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりしたために、事業者が法律上の賠償責任を負担することにより被る損害を補償するもの
この他に、サイバー・情報漏えい特約等がございます。
自動車部品製造業におすすめの労災上乗せ保険の特約
自動車部品製造業の従業員や協力会社(下請)の皆さまへの労災上乗せの補償について、特約の付帯と選択は非常に大切です。よって、専門家であるプロの代理店に、ある程度おまかせのプランニングをしてもらうと良いでしょう。
弊社がおすすめする電気工事業におすすめの労災上乗せ補償の特約は次の通りです。
労災上乗せ補償の特約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
賠償責任補償・費用補償 | 使用者賠償責任補償特約 | 雇用関連賠償責任補償特約 | 法律相談費用 | 事業主費用 |
怪我・業務上疾病の補償 | 入院・手術補償 | 休業補償特約 | 医療費用補償 | 通院補償 |
労災事故で事業者が注意しなければならないのが、自動車部品製造業の従業員と協力会社(下請け)の皆さまへの安全配慮です。万が一、お仕事中に後遺障害認定されるほどのお怪我を負った場合には損害賠償請求を受けることがありますので、賠償責任補償に関する特約は労災上乗せ保険にはマストです。
この他に、所得補償特約、天災危険補償、入院一時金特約などがございます。
自動車部品製造業におすすめの所得補償保険の特約
自動車部品製造業の所得補償保険は、個人事業主にはおすすめですが、政府労災などの他にも社会保障の充実している会社の従業員はその限りではありません。所得補償保険は社会保障の手薄い個人事業主向けになりますが、第三分野の医療保障や共済保障など他の補償等で重複していても多少、多く掛けておくのはむしろおすすめです。しかしながら、補償の掛けすぎにはムダが生じる可能性があり注意が必要となりますので、その事業者にとって、どの程度が適正になるのか?専門家であるプロの代理店に、ご相談されると良いでしょう。
弊社がおすすめする自動車部品製造業の事業者におすすめの所得補償保険の特約は次の通りです。
所得補償の特約など | 補償期間(てん補期間) | 補償対象範囲 | 傷害による死亡・ 後遺障害補償 | 三大疾病一時金 |
---|---|---|---|---|
おすすめの補償内容 | 3か月または1年 | 入通院・自宅療養 | 1000万円以上 | 50万円以上 |
自動車部品製造業の皆様へ この記事のまとめ

自動車部品製造業に必要な損害保険※には上記のように3種類(法人は2種類)あります。その3種類(法人は2種類)の中にある特約には多くの種類がございますが、全て必要という事ではなく、特約の必要度合いは事業者それぞれの状況や規模によって補償内容も変わります。
※社有車、事務所、会社特有の資産である機械の動産等の損害保険は除く。
尚、気になる保険料は、売上高、補償内容やオプション、補償金額、補償範囲、事業者のご年齢などによって異なります。具体的な商品や料金について気になった事業者さまは、弊社に直接相談されることをおすすめします。
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今回、ご紹介をしました自動車部品製造業のお客さまだけでなく、今月も多くの事業者さまからのお問い合わせをいただきました。個人事業主、または会社をはじめて間もない事業者さまや、損害保険に加入をしているけど今一度、見直しをお考えられている事業者さまは、今回の事例をご参考にされてみてください。
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