スマートフォンで何かをやりながら歩く、スマートフォンで電話をしながら歩く、これは周囲への注意力が落ちてしまう危険な行為です。自分が気を付けていれば大丈夫?と思われた人は要注意です。あなたが歩きスマホをしていることが悪いのではなくて、あなたが危険に迫ってくるときにながらスマホをしていくことで事故に合う確率が高くなってしまうからなのです。ヒヤリハットという言葉を聞いたことがあるかと思います。

ヒヤリ・ハットとは、重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の認知をいう。文字通り、「突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハッとしたりするもの」です。

「ハインリッヒの法則」とは、アメリカの損害保険会社の安全技師であったハインリッヒが1930年頃に発表した法則で、労働災害の分野でよく知られる事故の発生についての経験則です。「1:29:300の法則」とも呼ばれ、これは「1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常が隠れている」ということです。

つまり事故に至らなくても重大な事故が起きる確率が300のうち29件が事故となり、1件は重大な事故につながる可能性があるということです。

ながらスマホに気を付けましょう!

つい先日、近所の交差点でのことです。

小さな交差点で信号のある横断歩道が赤から青に変わった時に、歩行者はスマホを見ながら横断歩道を渡りはじめました。同じ方向から進んできた車が左折しようとした時に、車と歩行者が、あわや接触しそうになりました。

車は急ブレーキをかけ歩行者の前ぎりぎりのところで止まったのですが、歩行者はそのままスマホを見続けて横断歩道を渡っていきました。そのまま見続けて横断歩道を渡りきる行為は、危険の認識がなかったのかどうかは分かりませんが、急ブレーキの音が凄かったので気が付かないわけないと思います。そこまでスマートフォンを手放せない強い理由があったのかもしれませんが、こんな人は今後が要注意かと思います。

もし、今回、この状況でお互いが接触したらもちろん車の運転手の責任となり、お怪我がある場合は損害賠償をすることになるのですが、歩行者としても、いくら青信号だからといってもスマホを見ながら横断歩道を渡るという行為はやめましょう。スマホを見ながらの歩行中という行為は、とっさの判断(例:暴走車両による交差点突入)の際に、ワンテンポもツーテンポも遅れる可能性があります。

青信号だからといって安心してしまうと、もし車が止まりきれなかったりしたときに大ケガを負ってしまう恐れがあります。一度の事故で人生が変わってしまうことだってあるのです。

交差点では仮に青信号だとしても左右の確認を怠らないように心がけましょう。交差点内は自分を守るためにも歩きスマホは禁物です。

日常生活の中でヒヤリハットした経験があるかと思います。ヒヤリハットが多い人は事故につながる可能性が高いので、そのような危険のある行動は慎みましょう。