ビルメンテナンス業の損害保険
2023年6月のピックアップ

今月の損害保険、ご相談事例などを紹介します。
テナントビル・マンション・アパートの定期巡回清掃
千葉県にあるテナントビル・マンション・アパートの定期巡回清掃を主とされるビルメンテナンス業のお仕事をされている法人のD様。受託物件の作業中における業務用エアコンなどの物損、その他の第三者への人身、物損事故などがもし、発生したら被害者対応と損害賠償金の用意が大変なことになりそうという懸念から損害保険のお問い合わせをいただきました。
お仕事中の事故や引き渡し後の事故に弊社からは何パターンかのお見積りをご案内しながら具体的な事故事例をご紹介し提案。ご契約をいただいた保険種目は賠償責任の補償は統合賠償責任保険ビジサポの基本補償ⅠⅡをセット。労災に関する従業員や協力会社のケガのリスクには死亡・後遺障害の補償をと入院、通院補償の他に使用者賠償責任補償特約を付けて労災あんしん保険のご契約となりました。
ビルメンテナンス業の賠償責任事故や労災事故にはどのような種類がある?
- 賠償責任事故の例
- 清掃中に床を滑らせて通行人にケガをさせてしまった。
- 高所作業中に落下物によって通行人にケガをさせてしまった。
- 機器の点検不備によって火災が発生し、テナントの設備を損壊させてしまった。
- 設置した看板が落下して通行人にケガをさせてしまった。
- 警備システムの不備によって窃盗が発生し、テナントの財産を損失させてしまった。
- 労災事故の例
- 高所作業中に転落してケガをした。
- 階段で足を滑らせて転倒してケガをした。
- 運搬中の荷物が落下して打撲傷を負った。
- 清掃中に機械に挟まれてケガをした。
- 機械の誤操作によってケガをした。
- 機械の故障によってケガをした。
ビルメンテナンス業必要な損害保険とは?
ビルメンテナンス業に必要な損害保険には、いくつかの主要な種類があります。ビルメンテナンス業で必要とされる保険は、事故や不測の事態から事業主、従業員、第三者を保護するために重要です。必要な損害保険※は次の通りです。
- 賠償責任保険
- 労災上乗せ保険※(従業員、協力会社(下請)がいる場合)
- 所得補償保険(個人事業主または小規模経営者の場合)
※社有車、事務所、会社特有の資産である機械の動産等の損害保険は除いています。

ベテランのプロ代理店が損害保険特約の重要性を教えます!
ビルメンテナンス業に必要な損害保険を紹介しましたが、事業者(保険の契約者)が注意しなければならないのは、特約の重要性を検討しておくことです。せっかく損害保険に加入をしていただいても、その特約を付けていなかったので、「対象外事故で全額、事業者の負担」と最悪の事態にならないようにしておきたいところです。損害保険には様々なリスクに応じた特約がありますが、一般の人には難しい名称、理解しにくい内容が多岐にわたります。そこで特約を付保する、付保しないことで悩まれる事業者様が多いのですが、判断のポイントとしては次の2つです。
- 少しでも特約の損害リスクがあるなら付帯する
- 特約がよくわからないなら、自分で判断せず担当の代理店さんと相談
このようにすると良いでしょう。尚、弊社がお客様へ良くあるアドバイスのケースとしては、お客様が特約の付帯を迷ったら、付けておくようにおすすめしています。何故かと言えば特約をつけておくことによって、事故が起きた際にあの時、付けておいてよかったとなるからです。
続いて、それぞれ損害保険のおすすめ特約をご紹介します。
ビルメンテナンス業におすすめの賠償責任保険の特約
ビルメンテナンス業向け賠償責任保険の補償について、特約の付帯を選択するのは非常に大切です。契約者が「事故が起きているのだから加入している賠償責任保険で対象になるだろう」という安易な考え方は特約の付帯状況によって対象となる場合とならない場合がありますので注意が必要です。
塗装工の事業者は、この補償内容はどのような事故が対象になるのか?を掴んでおくことも大切ですが、特約には専門用語が多く契約者がその特約を理解するのは、難易度が高いと思います。よって、専門家であるプロの代理店には、ある程度おまかせのプランニングをしてもらうと良いでしょう。
弊社がおすすめするビルメンテナンス業におすすめの賠償責任補償の特約は次の通りです。
賠償責任補償の特約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
施設業務※1 | 対物超過復旧費補償特約 | 被害者治療費等補償特約 | 財物損壊を伴わない使用不能損害補償特約 | クレーム等対応費用特約 |
生産物※2 | 生産物・仕事の目的物自体損壊補償特約 | 対物超過復旧費補償特約 | 被害者治療費等補償特約 | 財物損壊を伴わない使用不能損害補償特約 |
※1「施設の管理」「仕事の遂行」等に伴う賠償事故を補償するもの
※2 工事業者が行った仕事の結果が原因で、他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりしたために、事業者が法律上の賠償責任を負担することにより被る損害を補償するもの
この他に、被害事故弁護士費用等がございます。
ビルメンテナンス業におすすめの労災上乗せ保険の特約
ビルメンテナンス業の従業員や協力会社(下請)の皆さまへの労災上乗せの補償について、特約の付帯と選択は非常に大切です。よって、専門家であるプロの代理店に、ある程度おまかせのプランニングをしてもらうと良いでしょう。
弊社がおすすめするビルメンテナンス業におすすめの労災上乗せ補償の特約は次の通りです。
労災上乗せ補償の特約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
賠償責任補償・費用補償 | 使用者賠償責任補償特約 | 雇用関連賠償責任補償特約 | 法律相談費用 | 事業主費用 |
怪我・業務上疾病の補償 | 入院・手術補償 | 休業補償特約 | 医療費用補償 | 通院補償 |
とにかく、労災事故で事業者が注意しなければならないのが、従業員と協力会社(下請け)の皆さまへの安全配慮です。万が一、お仕事中に後遺障害認定されるほどのお怪我を負った場合には損害賠償請求を受けることがありますので、賠償責任補償に関する特約は労災上乗せ保険にはマストです。
この他に、所得補償特約、天災危険補償、入院一時金特約などがございます。
ビルメンテナンス業におすすめの所得補償保険の特約
ビルメンテナンス業の所得補償保険は、個人事業主にはおすすめですが、政府労災などの他にも社会保障の充実している会社の従業員はその限りではありません。所得補償保険は社会保障の手薄い個人事業主向けになりますが、第三分野の医療保障や共済保障など他の補償等で重複していても多少、多く掛けておくのはむしろおすすめです。しかしながら、補償の掛けすぎにはムダが生じる可能性があり注意が必要となりますので、その事業者にとって、どの程度が適正になるのか?専門家であるプロの代理店に、ご相談されると良いでしょう。
弊社がおすすめするビルメンテナンス業の事業者におすすめの所得補償保険の特約は次の通りです。
所得補償の特約など | 補償期間(てん補期間) | 補償対象範囲 | 傷害による死亡・ 後遺障害補償 | 三大疾病一時金 |
---|---|---|---|---|
おすすめの補償内容 | 3か月または1年 | 入通院・自宅療養 | 1000万円以上 | 50万円以上 |
ビルメンテナンス業の皆様へ この記事のまとめ

ビルメンテナンス業に必要な損害保険※には上記のように3種類(法人は2種類)あります。その3種類(法人は2種類)の中にある特約には多くの種類がございますが、全て必要という事ではなく、特約の必要度合いは事業者それぞれの状況や規模によって補償内容も変わります。
※社有車、事務所、会社特有の資産である機械の動産等の損害保険は除く。
尚、気になる保険料は、売上高、補償内容やオプション、補償金額、補償範囲、事業者のご年齢などによって異なります。具体的な商品や料金について気になった事業者さまは、弊社に直接相談されることをおすすめします。
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今回、ご紹介をしましたビルメンテナンス業のお客さまだけでなく、今月も多くの事業者さまからのお問い合わせをいただきました。個人事業主、または会社をはじめて間もない事業者さまや、損害保険に加入をしているけど今一度、見直しをお考えられている事業者さまは、今回の事例をご参考にされてみてください。
また、ビルメンテナンス業の損害保険について気になる商品がございましたら下記リンクからお問い合わせください。プロ代理店が貴社さまのお悩みを解決します!